「完成物件」と「キャンセル物件」【新築分譲マンション購入の常識】

「完成物件」と「キャンセル物件」

【完成物件】

新築分譲マンションの多くは、竣工(建物の完成)前に発売されます。建物の完成どころか、建築確認が下りた段階で、広告、発売ができることになります。ですから、発売したばかりのマンションは、建設現場がまだ更地、ということもあります。それから順次、各住戸が売れていくのですが、中には竣工した後にもまだ何戸か残っている場合があります。このようなマンションを「完成マンション」などと呼びます。以下ような完成マンションにはいつくかメリットがあります。

・実際に購入する住戸を見ることができる

・共用部分やその使われ方を見ることができる・隣や上階にどんな人が住んでいるのかを確かめることができる・住人や管理人などにそのマンションの評判を聞くことができる

・管理組合がどのように運営されているかを知ることができる

などです。

もし何かマンション自体に問題があって残っている場合でも、その原因を営業担当者などから聞くこともできます。他にも、棟内モデルとして使われていた住戸などは、そのまま豪華な「家具付き」で販売されることもあります。

 

価格面では・・・

・住戸によっては値引きをしてくれる場合がある(モデルルームとして使用されていた場合など)

・価格が高過ぎて残っている場合は、相応の価格に変更されることもあるなどがあります。

このように完成マンションは、「実物を確かめることができて価格も有利」なのです。地価が上昇している時期は、マンション価格も上昇していく傾向にあります。過去の例ですと、マンション価格が値上がりしている場合、場所によっては同じマンションでも発売期が遅いほど値段が高くなるケースも見受けられました。完成マンションは発売時期は1年近く前、価格が変わらなくても現在の相場からみると有利な場合があります。そのような物件があったら、積極的に検討してみてはどうでしょうか。ただし、完成してから1年以上経過すると、誰も住んだことがなくても「中古物件」と表示されるようになってしまいます。ですから、新築と表示されるのは、竣工してから1年の問だけで未入居の状態となります。「フラット35」を利用する場合は、新築融資の場合、申込時点で竣工から2年以内の住宅で人が住んだことがない住宅となります。

 

【キャンセル物件】

立地が良くて価格も相応のマンションはすぐに完売してしまうことも多く、せっかく希望のマンションがあっても買えないこともあります。そんな時は「キャンセル物件」というものがあります。これは購入したお客さんが、ローン審査が下りない等のためにやむなくキャンセルになった物件です。マンションの契約には「ローン条項」といわれるものがあり、ローンが組めない時は契約(申込み)をキャンセルできるからです。マンション自体に問題があるわけでも人気がないわけではないので安心して購入できます。キャンセル住戸は数が少ないこともあり、希望のタイプと同じことは少ないですが、もし希望タイプに近い場合は、検討してみてはいかがでしょうか。また、キャンセル物件の完成マンションもあります。この場合は、ぜひ実物を見に出かけてみましょう。

コメント