マンションは集合住宅!!【近隣トラブル覚悟!?】

繰り上げの損 マンションの基礎知識

マンションでは幅広い年代層が住んでいる

マンションの人間トラブル

「自分の家であって、自分の家ではない」、それが分譲マンションの生活です。長く快適に住むためには共同生活としての配慮が不可欠です。新築、中古問わず、マンションには、多種多様な人が住んでいます。自分と同年代の人もいれば、親ほど年の離れた人もいます。「ジェネレーションギャップ」というように、年代が異なると思考もちがえば、常識とすることもちがうもの。同年代であっても育ってきた環境は異なります。

そのような「ちがい」が存在することを理解し、そのちがいを否定するのではなく尊重する気持ちをもつことが、マンションでの生活では大切です。半数近くの人が、購入したマンションにずっと住みつづけたいと考えています。快適に暮らしていくためには、共回生活をしていくうえでの心構えをしっかりもつことです。マンションは、「マイホーム」ではありますが、すべてのものが専有できるわけではありません。「大きな家のなかの一部分を使う」という意識でいる必要があるのです。マンションはあくまでの集合住宅なのです。

 

マンションのトラブル、トップは「人間関係」

マスコミでさまざまな欠陥マンションの報道がされているため、入居後のトラブルというと、水漏れや雨漏りなど建物が原因の問題を思い浮かべる方も多いでしょう。しかし、実際のトラブルでもっとも多いのは、ズバリ「人間関係」といえるでしょう。やっかいなのは、建物とちかって「修復が難しい」ということです。また、ある住民となんらかのトラブルが発生すると、尾ひれがついてほかの住民に伝わってしまい、家族全員が肩身のせまい思いをすることもあります。

・構造への過信

アパートに住んでいるときにはドアの開閉、話し声、テレビや音楽のボリュームなど、かなり気をつかって暮らしていた人も、マンションに入居したとたん、そうした配慮をやめてしまうものです。見た目も実際の構造も、アパートよりもマンションは丈夫ですから、「音も通さない」と思いこんでしまいがちですが、それは大いなる勘違い。意外とそうした音は響くのです。マンションの構造への過信が、本来するべき配慮を怠らせてしまっているといえるケースです。

・プライベート空間という過信

高さや開口部の多さのために、一戸建ては家の様子が外から見えるのに比べ、マンションはドアを閉めた瞬間に外界をシャットアウトできるというイメージがあるようです。しかし、そのドアに至るまでには、ほかの住民も利用するエントランスやエレベーターを使わなくてはいけません。また、ドアの開閉や生活音などは、上下左右の部屋に響くので、意外と生活サイクルは知られているものです。

・自分のものという過信

マンションが、共用部分を一緒につかわねばならない共同生活の場であるということを本当に理解している人は少ないようです。たとえば自分の部屋についているバルコニーや専用庭は専有部分と思っている人も多いでしょうが、非常用ハッチなどがあるれっきとした共用部分です。非常時に支障をきたさないように、物を置くときには注意が必要です。ちなみに、共用部分だからといって、他人のバルコニーや専用庭に入ってもいいわけではありません。バルコニーや専用庭には、所有権はなくても専用使用権があるからです。エントランス、エレベーター、駐車場、駐輪場、外廊下など、これらはもちろん、「共用部分」です。しかし、共用部分はこうした「目に見える部分」だけではありません。

たとえば、浴室やキッチンの排水パイプ。室内の排水パイプは確かに自分だけのものですが、その先のメインの配管は共用部分です。詰まりの原因になるようなものを、好き勝手に流していいわけではありません。ユニットバスの排水管が破損したとき、「人浴に支障はないから、いいや」とそのままつかいつづけたとしましょう。本来排水管に流れるはずの水が、床下に入ってしまい、階下の部屋は天井から水がしたたってくることになりかねません。こうなった場合、階下の住民から修理代を請求されるのはあなたです。業者ではありません。構造的な問題でなく、自分の使い方が原因のトラブルに関しては、住民が責任を負わなくてはいけないのです。「自分のものだから自由に使っていいだろう」という感覚は、マンション暮らしでは捨てるべきです。そうした考えが、マンション全体の維持管理に影響を与えることがあるだけでなく、金銭的な負担、人問関係の悪化につながることがあるのです。

 

トラブルの被害者になった場合は?

屋根の下で暮らす」「自分のものであって、自分だけのものではない」というマンションの特性を理解し、常識的に暮らしていれば、人に迷惑をかけることはないでしょう。しかし、住人のなかにはそうした常識がない人がいて、あなたがトラブルの被害者になることもあるでしょう。顔を合わせたときに挨拶をする・しないといったレベルではなく、ゴミ出しや共用部分を使用する際のルール、生活音に対する配慮など、当然守るべきことをまったく守らない人がいるのです。ガマンして泣き寝入りするのはおすすめしませんが、だからといって直談判するのも得策ではありません。直接的な接触を避け、改善を促すためには管理会社や管理人に相談することです。第三者を介することで、人間関係がこじれることを避けられます。

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