内覧会は時間をかけて隅々までチェック!!
新築分譲マンションの引渡し前に行われる「内覧会」。
この内覧会で、購入者・契約者は初めてマンションのお部屋に入れるのです。そして、傷や汚れなどの確認、あるいはオーダーしているオプションの確認を行います。
この内覧会は、通常であれば30分~1時間程度でお願いしますと言われます。しかし、しっかりとお部屋の隅々まで確認するとなると、その程度の時間では足りません。ここは建築会社やデベロッパーの指示を無視してたっぷりと時間をかけて、内覧会を行いましょう。
建物がほぼ完成すると、デベロッパーやゼネコンの社内検査後の補修が済んで、はじめて内覧会となります。購入者の入居前の内覧会が「我が家」の完成検査ということになります。マンション販売の多くは「青田売り」であるため、購入した「我が家」の全貌を内覧会ではじめて実際に見ることになるわけです。購入者の確認チェックでダメ出しされ、手直しや補修工事がある場合は、その補修後に再内覧会を行ない、それでも残補修がある場合は再々内覧会を行なうこともあり得ます。
内覧会は、売買契約書や重要事項説明書に書かれていることと相違ないか、設計図書どおりに工事が完成しているかどうかを確認する極めて重要な検査です。インターネット上でマンション内覧会を検索すると、たくさんの専門家による同行立合いページが目立ちますが、本来、デベロッパーやゼネコンが契約通りしっかりした住まいを提供し、責任をもった完成検査が行なわれていれば、まったく必要ないことなのです。しかし不良施工や不具合がまったくない完璧な工事は、ほとんど期待できないのが現実です。
住戸の引き渡し時点で見られる多くの不具合は、確かに気分のよいものではありません。修補できる場合がほとんどですが、修補してもどうにもならない場合や、修補することで二次的な不具合を引き起こすと思われる場合もあり得ます。入居後の家具の配置や、予想される生活スタイルによって判断する必要があります。
入居後では責任の所在が曖昧になる
具体的なチェック部分については、別のページを参照していただきたいのですが、なによりも大切なことは、内覧会の現場ではしっかりチェックし、些細な問題でも手直し工事の指示を行なうことです。これは徹底しましょう。お部屋の引き渡し後に不具合や傷等をを指摘しても、責任の所在が曖昧になる可能性が非常に大きいからです。内覧会チェック後の手直し工事がきちんと成されるよう、内覧結果については口頭ではなく書面で残し、解決しておくことが必要です。
また、内覧会場では居室のカーテンやブラインド、カーペットといったインテリア製品や、バルコニー周辺エクステリアメーカーなどの販売員が待ちかまえているケースがあります。衝動的に注文してしまう場合も多々あるようですが、その場の雰囲気に惑わされないようにしましょう。
引き渡し期限を理由に曖昧にされることも
内覧会での対応は、どの程度望めるかはデベロッパー・売主次第ですが、常識の範囲を逸脱したものは必ず直してくれるものです。フローリングの貼り替えに関しては、その程度によるでしょう。1枚や2枚を貼り替えるのは、バランスを失うので、全面貼り替えか納得できる範囲での補修か、どちらかと考えてきましょう。内覧会で補修箇所が多いという物件は、かなり乱雑に施工されたという裏付けにもなり、構造や基礎など、目に見えない部分でもいい加減に造られている可能性は高いとみなければならないでしょう。こういうマンションで、デベロッパーあるいは施工業者、売主が信頼できな場合は、できるだけ速やかに第三者機関で建物診断をしてもらって、共用部分の徹底的な補修工事をしてもらうのが望ましいでしょう。引き渡しの期限を理由に、手直し工事そこそこで無理やり引き渡しを行う業者も実在します。
なお、一級建築士が友人や知人にいた場合でも、マンションの内覧会チェックの経験がない限り依頼しないほうがいい。プロとして施工を見てはくれるだろうが、知らず知らずのうちに施工業者側に甘い見方をしてしまうケースが多く、「この程度の仕上がりなら許容範囲だ」となりがちだ。購入者から見れば、妥協はしたくないわけで、購入者の意向が反映されなくなる恐れがある。有料でも、内覧会チェックに慣れた建築士に依頼するほうが安心だろう。
他のページでも第三者を内覧会に連れてくるのは、個人的には好ましくないと野出ています。このような場合は、嘘でもいいので、親戚だとか、知り合いだとか、角のたたない言い訳を賢い人はするでしょう。
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