新築分譲マンションのメリット・デメリット
「憧れの新築」と盛り上がる前に、冷静によしあしも含めた特徴を把握しておくべきです。新品でピカピカなものは、なんだってうれしいものです。それが、長く住むことになる「マイホーム」であればなおさらでしょう。
新築マンションを購入する最大のメリットとは、もしかしたら「手つかすのものを手に入れた」という満足感かもしれません。その喜びに水を差すつもりはありませんが、新築ならではのメリットがあればデメリットもあるもの。メリットだけに注目して盛り上がるのではなく、デメリット部分もしっかりと認識しておきましょう。それが失敗しない新築マンション選びのコツといえます。
●安全性・防犯面
安全性というのは、「防犯面」と「構造面」に分けて考えられます。まず、「防犯面」についてです。そもそもマンションは、「管理人やほかの住人などたえず人がいる」「戸締りが簡単でカギのかけ忘れが起きにくい」ので、一戸建て住宅に比べて防犯性が高いといえます。さらに、新築なら以下の防犯対策も期待できます。
②カメラつきインターホンで訪問者の確認可能
③防犯カメラの設置
④警備会社との契約
⑤エントランスだけでなく、自宅ドアもオートロック
⑥ピッキング被害にあいにくいカギを使用
⑦警報を発する防犯窓センサー
防犯性の高さはマンションの付加価値を高めますので、新築マンションは最新の防犯設備を積極的に取り入れる傾向があります。防犯面の安全性は高いといえるでしょう。
●安全性~構造面
「耐震偽装問題」「姉歯事件」発覚以来、新築分譲マンション購人を考えている人は、マンションの構造面に対して不安を抱いていることでしょう。しかし、消費者以上に動揺しているのがマンション業界なのです。業界全体が構造面の安全性に実に神経質になっています。事件発覚後の物件は耐震性、耐久性にかかわる作業は慎重になされていますから、構造面での信頼度は高いといえるでしょう。
●自分の好みでアレンジ可能
新築の場合、自分の好みで仕様などを変更することができます。消費者の多様なニーズに幅広く応えることで、物件の付加価値を上げようとしているのです。マンションにも管Mミが求められるようになってきたといえるでしょう。物件によって異なりますが、変更可能な部分には次のようなものがあります。
②照明の種類
③テレビ端子・電話の受け囗の場所
④壁紙
⑤フローリングの色
⑥システムキッチンの高さ・色
⑦ドアのデザイン
そのほか、床下暖房、床下収納、作り付け家具など、大がかりな工事に対応可能な物件もあります。こうした工事は、入居後にリフォームで対応することも可能ですが、工事段階でおこなうと費用が抑えられることが多いようです。また、入居後のリフォームは、日常生活に影響が出ますが、工事段階であればそんな心配もありません。
最近の新築マンションは、「セレクト」や「オプション」を多数用意していますO「セレクト」はいくつかのパターンから好きなタイプを選ぶことができます。「オプション」は標準仕様よりもグレードアップするためのもです。セレクトは無料でも、オプションの場合は追加料金がかかります。仕様の変更の際は、「セレクトかオプションなのか」、また「オプションなら料金はいくらか」を確認しましょう。
●最新の設備・知識が結集
防犯対策や各種仕様など、新築マンションには最新の設備・流行の設備がどんどん取り入れられています。洗浄機能つきのトイレやシャンプーができる洗面台はいまや標準装備といってもいいでしょう。食器洗浄機、浄水器一体型水栓、ブルモーション機能収納など、とくに、キッチンの充実ぶりは目を見張るものがあります。かつては問題視されなかったものの、最近になってその有害性が指摘されるようになったホルムアルデヒド。接着剤や建材等に含まれ、内装、フローリングなどに用いられてきました。シックハウス症候群の原因物質とされ、新築のマンションではホルムアルデヒドを使用しなくなっています。
●価格が高い
立地や築年数、間取りなどの要因がからんできますから、一概に「中古よりも何割増し」とはいえませんが、当然ながら新築物件は中古物件に比べて価格が高くなります。上記のような最新設備も価格に反映していると考えていいでしょう。ただし、新築物件は中古物件とは異なり、銀行は販売価格を基準に融資額を検討するので、融資を受けやすい側面はあります。
●全員が初対面
新築は、居住者が全員初対面。これにはメリットとデメリットがあります。中古マンションのように、既存のコミュニテイにあとから参加するとなると、「新参者」は気苦労が多いものです。しかし、新築はみんなが新参者。-から一緒にコミュニティをつくっていけます。その一方、入居してみないと、どんな住人がいるのかまったくわかりません。これがデメリットといえるでしょう。
女性に支持されたのがオートロックの安心感
実際に新築分譲マンションを購入した人たち1000人にアンケートを実施して、本音のメリット・デメリットを調査してみました。
まず、新築分譲マンションを購入してよかったと思うところのトップはセキュリティが優秀なところ。とくに女性は知らない訪問者に応対しなければならないのが大きなストレスになります。オートロックやカメラ付きのインターホンがあることで、玄関を開けなくてすむことは大きなメリットといえるでしょう。また、豪華で多彩なマンション共用設備だが、よかったという意見が多かったのは2つだけ。24時間ゴミが出せるシステムと宅配ボックスで、ともに生活の利便性が向上する点に魅力を感じているようです。
次に、購入前に知っておくべきことは、マンション周辺の騒音や部屋の日照です。夜や平日など、事前に調べていなかった時間帯に問題を感じる人が多く、時間帯を変えて調査する必要性を強く訴えています。最後に質問したオススメの設備では、二重サッシと回答した人がかなり多くなっています。遮音と遮熱性に優れ、気密性が高くて冷暖房効率もよくなるのが人気です。また、ベランダに洗濯物を干すと強風で飛ばされる危険があるため、浴室乾燥も使いどころが多いようです。
利便性の高さだけで他のすべてを許せるか
マンションは戸建てに比べて割安感があると感じる人が多いかもしれないが、実際には、分譲価格に加えて、管理費や修繕積立金が毎月加わってくるのです。ほとんどの場合は、年数が経つほど金額が上がり、ローン終盤やローンを払い終わっても一定の出費になります。戸建ても修繕費は必要だが、それ以上の負担が強いられるのが現実です。
マンションは戸建てに比べて近所付き合いが少ないと思われがちですが、それは賃貸の話なのです。戸建てはそれこそ、近所付き合いをしなくても暮らしていけるが、分譲マンションの場合、管理組合や修繕の話し合いなど、住民で決めることが多いのです。参加しなければ、意図とは別の方向に進む可能性があるので、意外と面倒なのが現実です。
新築で購入した人たちは同じような世帯収入となるが、中古で購入した人が入ってくると、世帯収入の平均が下がる場合が多くなっています。古くなると、減価償却分だけでなく、治安や民度などにより資産価値が下がる可能性もあります。中古で値が上がるのは、人気エリアの一部の高級マンションだけといえるでしょう。
建て替え時にも、新築に近い建て替え費用が必要となるので、ボロボロでも住み続けられる一戸建てとは違い、将来的にはもう一度マンションを購入するだけの貯蓄も必要になるのです。
新築マンションの価格の決め方
積算方式による価格設定
新築マンションの価格は、いくつかの要素を合計した「積算方式」で決められます。基本的には建物の建築コストや土地の価格を足したものに、開発者や販売業者の利益を加えた金額となります。
市場価格との関連
一方、マンションの価格は、そのエリアの市場の相場に基づいています。新築マンションを購入する際、近隣のマンションの価格を知ることは非常に重要です。それは、新築マンションの価値が時間と共にどのように変わるかの指標として中古からです。
土地取得費との関係
マンションの価格の大きな課題の一つは、土地の取得費です。土地の価格は、エリアや場所によって大きく変動するため、同じ品質のマンションでも場所によって価格が大きく異なることがあります。
建築コスト
マンションを建築するためのコストも、価格の決定に影響します。建築コストには、材料費、人件費、設計費などが含まれます。
その他のコスト
マンションの価格には、広告や宣伝、販売管理などのコストも加えられます。これらのコストは、マンションの総価格の一部として消費者に転嫁されます。
開発者の利益
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- 最後に、デベロッパーや販売業者の利益も価格に含まれます。
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