大切なのは、「販売会社」より「事業主」と「建設会社」
新築マンションを分譲しているデベロッパーには、企画から販売まで一貫して行っているところと、販売を「販売会社」に業務委託しているところがあります。チラシやパンフレットに「事業主(売主)」と「販売会社(販売代理会社)」が書かれていたら、それは販売を委託しているという意味です。販売会社は、事業主(デベロッパー)である会社の系列会社の場合もあれば、まったく別の会社のこともあります。
「事業主」が重要
ここで注意したいのは、不動産会社の信用度などを調べるにしても、販売会社ではなく事業主(売主)(デベロッパー)を確認するということです。販売会社の仕事は、モデルルームの案内から契約やローンの手続き、引き渡しまでです。それ以降の責任は、事業主(売主)(デベロッパー)にあるからです。契約書にもそのように書いてあるはずです。実際に、販売会社は大手不動産会社の系列でも、事業主があまり聞いたことがなく、バックボーンもない小さな会社だったりすることは少なくありません
一概には言えませんが、事業主(売主)(デベロッパー)が直接販売をしているか、系列の販売会社を使っているケースのほうが安心できるという意見もあります。自分たちの会社(グループ)のブランドイメージを大切にしていますから、購人後のアフターサービスや定期点検など、住み始めてからの対応もしっかりしていると考えられます。ただし、最近では異業種の大手企業が新築マンション分譲事業に参入しているケースも増えています。通信や鉄鋼など、大手企業も少なくありませんが、そうしたケースでは自社の販売部門を持っていない会社が多く、販売を業務委託している場合もあります。その場合は母体がしっかりしているので安心です。
「建築会社」のチェックも
もうひとつ、販売会社より重視したいのは、建設会社がどこかということです。実際に建物の工事を行う会社です。基本的に、上場している大手の建設会社は事業主が万が一倒産すれば、何億、何十億という建築費が回収できなくなります。ですから、工事を受注するときも経営に不安のある売り主の仕事は受けませんから、大手建設会社の物件ならある程度は安心できるでしょう。もちろん、建設会社が倒産する可能性もあるでしょうが、万が一の場合にも、経験と実績のある会社なら確実に再建されるはずです。もしもの場合を考えて安定した企業の物件を探すのに越したことはありません。
コメント