マンション買ったら、産業看護師に転職しませんか？【年収・求人・仕事内容】

産業看護師(企業医務室)に転職【仕事内容と年収、求人情報】

産業看護師(企業医務室)に転職【仕事内容と年収、求人情報】

看護師さん、、、

マンションを買ったから、

転職してみませんか？

（すいません。買ったらではなく、引き渡しを受けたら転職しませんか？）

引渡を受けたら住宅ローンは実行されているので、転職は可能です。

これを機会に産業看護師(企業医務室)に転職しませんか？

看護師として経験を積み、次のキャリアステップを考えている方へ。病院や診療所以外にも、あなたの看護スキルを活かせる場所があります。その一つが「産業看護師」です。ワークライフバランスの良さや専門性の高さから、近年注目を集めているこの職種について、役割から年収、転職方法まで徹底解説します。

産業看護師(企業医務室)とは？

産業看護師(企業医務室)とは、企業や工場などの事業所に設置された医務室や健康管理室で働く看護師のことです。従業員の健康管理や健康増進、職業病の予防など、「働く人々の健康」を守るための専門的な役割を担っています。

日本産業衛生学会の産業看護部会では、産業看護を「事業者が労働者と協力して、産業保健の目的を自主的に達成できるように、事業者、労働者の双方に対して、看護の理念に基づいて、組織的に行う、個人・集団・組織への健康支援活動である」と定義しています。

労働安全衛生法では、常時50人以上の労働者を使用する事業場では、産業医の選任が義務付けられています。また、常時1,000人以上（有害業務がある場合は500人以上）の労働者を使用する事業場では、専属の産業医の選任が必要です。このような環境で、産業医と連携しながら従業員の健康管理を行うのが産業看護師の主な役割です。

参考：厚生労働省労働安全衛生法関連情報

産業看護師と産業保健師の違い

産業看護師(企業医務室)と産業保健師は、実務の面でいうと基本的に大きな違いはありません。ただし、法律で定められている役割は異なります。

保健師助産師看護師法においては、次のように定義されています。

「第二条　この法律において『保健師』とは、厚生労働大臣の免許を受けて、保健師の名称を用いて、保健指導に従事することを業とする者をいう。」

「第五条　この法律において『看護師』とは、厚生労働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者をいう。」

保健師の主な役割は、「保健指導に従事すること」です。企業においては、2015年から実施が義務化されているストレスチェックの実施者となるケースが多いでしょう。

しかし、保健師になるには看護師の資格が必須です。また、看護師は療養上の世話の一環として、保健指導をしなければいけません。そのため企業における両者の実質的な業務は基本的には同じであることがほとんどです。

企業や団体によっては保健師資格を持つ人を優先的に採用する傾向が強くありますが、看護師資格のみでも産業看護師として働くことは可能です。

産業看護師の主な業務内容

産業看護師(企業医務室)の業務は多岐にわたります。主な仕事内容は以下の通りです。

業務分類	具体的な業務内容
健康診断関連	・健康診断の企画・運営・健康診断結果の管理と分析・要精密検査者へのフォローアップ
健康相談・保健指導	・生活習慣病予防の保健指導・メンタルヘルス相談・健康に関する個別相談
応急処置	・職場での怪我や急病への対応・救急用品の管理
健康教育	・健康セミナーの企画・実施・健康情報の発信・感染症予防対策の啓発
職場環境改善	・職場巡視・作業環境測定結果の評価・改善提案
メンタルヘルス対策	・ストレスチェックの実施と分析・高ストレス者への面談・復職支援
健康情報管理	・健康データの管理と分析・健康課題の抽出・健康施策の立案

産業看護師(企業医務室)の業務の特徴は、「予防」に重点が置かれていることです。病院看護師が主に「治療」に関わるのに対し、産業看護師は従業員が病気になる前の段階での介入や、健康増進活動に力を入れています。

産業看護師(企業医務室)の1日のスケジュール例

産業看護師(企業医務室)の勤務スケジュールは勤務先によって異なりますが、一般的な1日の流れを見てみましょう。

9:00 – 10:00
出勤、メールチェック、検査結果の入力作業

10:00 – 12:00
集団研修資料の作成、職員の健康相談、企業内の巡回、情報交換など

12:00 – 13:00
昼食

13:00 – 14:00
衛生管理委員会への出席

14:00 – 16:00
作業環境管理指導、健康相談

16:00 – 18:00
衛生委員会の資料作成、社内掲示ポスター等の作成、業務の報告

基本的に一般企業に勤める場合は、従業員と同じように朝から夕方までの日勤帯に働くことが多いでしょう。上記の業務の中に、勤務する方の健康チェックやストレスチェック、健康相談などの業務が入ることもあります。

産業看護師(企業医務室)になるための条件と資格

産業看護師(企業医務室)になるための基本条件は、看護師免許を持っていることです。特別な国家資格は必要ありませんが、より専門性を高めるために取得できる資格があります。

ステップ1: 看護師免許の取得

産業看護師になるための最低条件は看護師免許です。准看護師では応募できない求人も多いため、正看護師の資格を持っていることが望ましいでしょう。

⇓⇓⇓

ステップ2: 臨床経験を積む

多くの企業では、3〜5年程度の臨床経験を求めています。特に内科や救急外来などの経験があると、応急処置や健康管理の面で役立ちます。

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ステップ3: 専門資格の取得（任意）

必須ではありませんが、以下の資格を取得すると、キャリアアップや転職に有利になります。

保健師
衛生管理者（第一種・第二種）
産業カウンセラー
メンタルヘルス・マネジメント検定
健康経営アドバイザー

特に「保健師」の資格は、産業看護師として働く上で大きなアドバンテージとなります。保健師は公衆衛生の専門家として、集団に対する健康管理や保健指導のスキルを持っているため、企業の健康経営推進において重要な役割を果たせます。

産業看護師に役立つ資格の取得難易度と有用性

※グラフは産業看護師としての有用性を示したもので、数値は目安です。

産業看護師に必要なスキル

産業看護師(企業医務室)として一般企業で勤務する場合、次のようなスキルが必要になることが多いです。

産業看護師に求められる主なスキル

幅広い医療知識

体調が優れない方や負傷された方に対し、適切な対応が求められます。常駐医がいない状況下では、救急搬送の必要性を迅速に判断しなければなりません。

コミュニケーションスキル

病院勤務の看護師とは異なり、多種多様な業種や働き方をする方々と接するため、臨機応変な対応力が不可欠となります。

PCスキル

業務ではPCを使用することが多いため、ワード・エクセル・パワーポイントなどの基本的なPCスキルが必要です。

ビジネスマナー

一般企業で働くため、基本的なビジネスマナーが求められます。

外国語能力

製薬会社等に勤める場合、海外の論文や資料を読み込まなければならないことも多いです。

産業看護師の給料相場

産業看護師（企業医務室）の年収相場は、450万円〜500万円ほどといわれています。その一方、厚生労働省の調査（2021年）では、従業員10人以上の企業における看護師の所定内給与額は、約32万円でした。年間賞与は約86万円で、単純に計算すると平均年収はおよそ470万円となります。

厳密に比較できる公式なデータはありませんが、看護師全体と産業看護師の年収相場に、大きな差はないと考えられます。

勤務先別の産業看護師の平均年収（目安）

勤務先の種類	平均年収（目安）	特徴
大手企業（従業員1000人以上）	500万円〜700万円	福利厚生が充実、賞与が年2回以上
中小企業（従業員300人未満）	400万円〜550万円	少人数で幅広い業務を担当
製造業	450万円〜650万円	作業環境管理や職業病対策が重要
IT・金融業	500万円〜700万円	メンタルヘルス対策が中心
健診機関	400万円〜550万円	健診業務が中心、企業訪問あり
産業保健機関	450万円〜600万円	複数の企業を担当することが多い

上の表の内容はあくまでも平均値です。病棟などで働く看護師の年収は、夜勤などの回数によっても大きく異なるため、一概にはいえません。また、産業看護師（企業医務室）の給料も、勤務先の業種や業態などで大きく変わってきます。例えば大手製薬会社などに就職した場合は、スキルや経験年数によっては700万以上稼げるケースもあるでしょう。

参考：厚生労働省賃金構造基本統計調査

産業看護師として働くメリット

産業看護師として働くことには、さまざまなメリットがあります。主なメリットは次の通りです。

1. 休日が安定している

病院勤務の看護師よりも明らかに休日は安定しています。病院で働く場合は、必然的に休みが不定期にります。日本看護協会調査研究報告によると、49.2%が4週8休制となっています。4週8休制では、基本的にシフト制の勤務となります。一方で企業で働く場合は、土・日・祝日が休みになることが多いので、休日は安定しています。

2. 体力仕事が少ない

看護業務よりも事務作業の割合が多くなるため、体力面にゆとりが生まれるでしょう。デスクワークが中心なので、立ちっぱなしで働くことはなく、身体的な負担が少ないです。

3. 精神的負担が少ない

医療処置を行う機会も少なく、緊迫した局面などもほぼないため、精神的に楽だというメリットもあります。患者の急変や死亡に直面することもないため、精神的なストレスが少ないでしょう。

4. 就職先によっては給料が多くなる

給料に関しては、上記したとおり、産業看護師（企業医務室）になると一概に高くなるとはいえません。しかし、大手企業などで従業員全体の給与水準が高い場合は、医療機関で勤務する場合と比べて収入がアップする可能性もあります。

5. 人間関係の悩みが減る

企業看護師は少人数体制で働くため、大人数の病院看護師とは環境が異なり、人間関係の悩みが少ない傾向にあります。病院特有の、命を預かる緊迫した雰囲気もなく、比較的穏やかな人間関係を築きやすいと言えるでしょう。。

産業看護師として働くデメリット

産業看護師はメリットばかりではありません。次のようなデメリットもあります。

1. 看護以外のスキルや知識を身に付ける必要がある

産業看護師は、病院やクリニックといった医療機関ではなく、一般企業という独特の環境で職務に就くことになります。そのため、従来の看護師としての専門知識やスキルに加えて、ビジネスの現場で必要とされる多様な知識や能力を習得していく必要に迫られます。企業によっては、業務の幅を広げるために、新たな資格取得が推奨されたり、時には看護とは直接関連のない、異分野のスキルを求められる場面も出てくるでしょう。

2. 医療現場から離れてしまうことになる

医療の最前線である臨床現場から離れることは、人によってはキャリア上の懸念材料となる可能性があります。特に、長期間にわたり医療現場での実務から離れることによって、看護師として本来求められる専門的な知識や実践的なスキルが徐々に低下してしまう可能性も否定できません。将来的に再び医療現場への復帰を希望している方にとっては、ブランク期間が長期にわたるほど、復帰へのハードルが高くなる可能性があるため、留意しておく必要があるでしょう。

3. 一緒に働く同業種が少ない

企業によっては、産業保健師または産業看護師が、その職場で唯一の専門職として配置されているケースも少なくありません。このように、共に働く看護の専門家がほとんどいない環境では、人によっては孤立感を深めてしまう可能性も考えられます。日々の業務における専門的な判断や、看護師特有のキャリアに関する悩みなどを気軽に相談できる同僚が身近にいない状況は、精神的な負担を感じやすいと言えるでしょう。

4. 夜勤がない分給料が少なくなる可能性がある

夜勤や休日出勤がない分、収入は少なくなってしまうかもしれません。特に夜勤手当が多かった方は、収入減を実感する可能性があります。ワークライフバランスと収入のバランスを考慮する必要があるでしょう。

産業看護師が向いている人の特徴

メリット・デメリットを踏まえて、産業看護師に向いている人の特徴は次の通りです。

積極的に挑戦したい人

現代社会において、多くの企業は持続的な発展と成長を目指しており、その実現のためには、従業員一人ひとりの日々の成長が不可欠であると考えています。したがって、企業内での業務遂行においては、迅速かつ効率的な情報収集能力や、的確かつスピーディーな作業遂行能力が非常に重要な要素となります。変化の激しいビジネス環境において、常に最新の情報を把握し、それを素早く業務に活かすことが、個人の貢献度を高め、ひいては企業の競争力強化に繋がります。

異業種と関わりたい人

病院勤務という環境においては、業務上関わる人々は、医師や他の看護師、薬剤師、検査技師といった医療従事者、そして患者さんとそのご家族といった、基本的に医療関係者に限定されます。しかしながら、一般企業に勤務する場合、その範囲は大きく広がり、自社の従業員はもちろんのこと、取引先の担当者、顧客、協力会社の社員など、多種多様な業種や異なる働き方をする人々との接点を持つ機会に恵まれます。これは、自身の視野を広げ、多様な価値観や考え方に触れる貴重な経験となるでしょう。

ワークライフバランスを重視したい人

産業看護師（企業医務室）は、土日祝が休みになることが多いため、家族や友人と休みを合わせることができます。人付き合いや休日の過ごし方が充実します。

予防医療に興味がある人

病気や怪我を未然に防ぐ、予防医療を行うのが産業看護師（企業医務室）です。健康増進や疾病予防に関心がある方に向いています。

コミュニケーション能力が高い人

産業看護師（企業医務室）は、相手の悩みや考えを会話を通して汲み取り、適切な対応を取らなくてはならないため、コミュニケーション能力が高い人に向いています。

産業看護師の求人情報と転職のポイント

※調査対象：産業看護師として転職した看護師500名へのアンケート結果（複数回答可）

産業看護師の求人は一般的な看護師求人サイトだけでなく、産業保健に特化した求人サイトや人材紹介会社を通じて探すことができます。

産業看護師求人の探し方

看護師専門の転職サイト（ナース人材バンク、マイナビ看護師など）
産業保健に特化した求人サイト（産業保健オンライン、産業保健ジョブなど）
人材紹介会社の利用（看護師専門のキャリアコンサルタントに相談）
企業の採用サイトを直接チェック
ハローワーク

産業看護師は、その安定した給与体系や、ワークライフバランスを実現しやすい勤務形態であるというイメージから、非常に人気の高い職種として知られています。そのため、求人市場における競争は激しく、求人倍率が非常に高くなる傾向にあり、場合によっては40倍に達するケースも存在します。

しかしながら、産業看護師の実際の求人数は、決して多くありません。その背景には、良好な勤務条件が故に離職率が低く、欠員が生じたとしても比較的速やかに充足されてしまうという状況があります。加えて、企業が従業員の健康管理体制を強化するにあたり、より広範な知識とスキルを持つ産業保健師を優先的に募集する傾向があることも、産業看護師の求人数が伸び悩む一因と考えられます。

産業看護師の業界別求人割合

※グラフは一般的な傾向を示したもので、実際の割合は時期や地域によって異なります。

産業看護師への転職を成功させるためのポイントをいくつか紹介します。

転職のポイント具体的な対策

転職のポイント	具体的な対策
臨床経験をアピールする	内科や救急外来などの経験は、健康管理や応急処置の面で役立ちます。これまでの臨床経験で得たスキルが産業看護の場でどう活かせるかを具体的にアピールしましょう。
予防医療への関心をアピール	産業看護は「治療」よりも「予防」に重点を置いています。健康増進や疾病予防に関心があることをアピールすると良いでしょう。
コミュニケーション能力をアピール	産業看護師は従業員や経営層、産業医など様々な立場の人とコミュニケーションを取る必要があります。円滑なコミュニケーション能力をアピールしましょう。
企業研究を徹底する	応募する企業の事業内容や健康経営への取り組み、従業員の健康課題などを事前に調査し、面接で具体的な提案ができるようにしましょう。
関連資格の取得	保健師や第一種衛生管理者などの資格を取得しておくと、転職に有利になります。特に保健師資格は重視される傾向にあります。

産業看護師のキャリアパス

産業看護師としてのキャリアパスは多様です。経験を積むことで、様々な方向へのキャリア発展が可能になります。

キャリアパス概要

キャリアパス	概要
産業看護師長・管理職	大企業では複数の産業看護師が在籍しており、チームのリーダーや管理職として活躍することができます。健康管理部門の責任者として、企業の健康経営戦略の立案や実行に関わります。
産業保健コンサルタント	経験を積んだ後、独立して産業保健コンサルタントとして活動する道もあります。複数の企業に対して、健康管理体制の構築や健康経営推進のアドバイスを行います。
健康経営アドバイザー	企業の健康経営推進をサポートする専門家として、経営層に対して健康施策の提案や効果測定を行います。
産業保健機関のスタッフ	産業保健サービスを提供する機関で、複数の企業の産業保健活動をサポートする役割を担います。
研究・教育職	大学や研究機関で産業保健に関する研究や教育に携わる道もあります。産業看護の発展に貢献する重要な役割です。