フィリピンのダイビングスポット5選【個人的にはアニラオ】
フィリピンは7,641の島々からなる島国で、世界有数のダイビングパラダイスとして知られています。透明度の高い海、豊かな海洋生物、美しいサンゴ礁など、ダイバーを魅了する要素が満載です。今回は、私が実際に潜った経験から、特におすすめのダイビングスポット5選をご紹介します。初心者から上級者まで、それぞれのレベルに合わせたスポット選びの参考にしてください。
ボホール島

Q:ボホール島はどんなダイバーに向いていますか?

A:初心者から上級者まで全てのダイバーに適しており、特にマクロ生物とサンゴ礁を楽しみたい方におすすめです。
フィリピン中部ビサヤ地方に位置するボホール島は、美しいビーチと豊かな海洋生物で知られています。セブ島から高速船で約2時間とアクセスも比較的良好です。ボホール島の魅力は何と言っても、リゾート前のハウスリーフでマクロ生物を観察できることと、ボートで30分ほどの場所にあるバリカサグ島での大物との出会いが両方楽しめる点です。
ボホール島周辺の海は、クマノミをはじめ、カエルアンコウ、ハナヒゲウツボ、カニハゼ、ウミウシや甲殻類などマクロ生物の宝庫です。特に《ノバビーチリゾート》前のハウスリーフでは、イカダに乗って移動するユニークなダイブスタイルが楽しめます。エダサンゴの群生が美しく、ギンポやスパインチークアネモネフィッシュ、マロ眉のハナビラクマノミなど人気者に出会える癒しのスポットです。
また、バリカサグ島周辺のスポットでは、ギンガメアジのトルネード、バラクーダの大群、アオウミガメなど、バラエティ豊かな海洋生物を観察できます。ダイビング以外にも、チョコレートヒルズやターシャ(世界最小の猿)など観光スポットも充実しているため、ノンダイバーの同行者がいても楽しめるのも魅力の一つです。
モアルボアル

Q:モアルボアルの最大の見どころは何ですか?

A:イワシの大群(サーディンラン)が一年中見られることと、アオウミガメとの高確率な遭遇が最大の魅力です。
セブ島西部に位置するモアルボアルは、セブ市内から車で約2時間半の場所にあります。セブ島の中でもトップクラスの美しさを誇るモアルボアルの最大の魅力は、何と言ってもイワシの超大群を通年見ることができる点です。水面を覆い尽くすほどのイワシの大群は、まるで一つの生き物のように形を変えながら泳ぎ、その光景は圧巻です。
ペスカドール島周辺では、イワシの大群の間を縫って泳いだり、時にはニタリザメがイワシを捕食するシーンに遭遇することもあります。また、トンゴサンクチュアリでは、浅場の美しいサンゴ礁に魚影の濃さが抜群で、アオウミガメとの遭遇率は90%を誇ります。
モアルボアルは、ヨーロピアンに人気の隠れ家リゾートが多く、セブ島マクタンエリアの喧騒から離れた小さな村ながら、世界各国のダイビングサービスが軒を連ね、ダイバーが集うまさにダイバーズ天国です。スポットが近いことも魅力で、お店の前のビーチからバンカーボートで10~25分に、多くのスポットが点在しています。
ダイビングスポットで見られる海洋生物の種類
各ダイビングスポットで観察できる海洋生物の種類数
マラパスクア

Q:マラパスクアでダイビングするには何が必要ですか?

A:ニタリザメポイントは水深30mほどのため、アドバンスライセンスとエンリッチドナイトロックスが推奨されます。
セブ島北部から船で約30分のところに位置するマラパスクア島は、1周わずか20kmの小さな島ですが、ニタリザメ(オナガザメの仲間)のクリーニングステーションがあることで世界的に有名です。ニタリザメは早朝ダイブで狙い、モナドショールと呼ばれるポイントでは、長く伸びた尾を優雅に翻しながら泳ぐニタリザメの姿を高確率で見ることができます。
マラパスクアでのニタリザメダイビングは、夜明け前に船に乗り、日の出と同時に潜水を開始します。水深30mほどの場所でニタリザメの出現を待つため、アドバンスウォーターダイバーのライセンスが必要です。また、より長い時間潜るためにナイトロックスのライセンスがあると便利です。現地のショップでは、ニタリダイビングでナイトロックス講習も受けられるので、この機会に取得するのもおすすめです。
マラパスクアには、ニタリザメ以外にも、ガトーアイランドでのマクロダイビングや、バグトンバトーでのピグミーシーホース観察など、20を超えるダイビングスポットがあります。地形にソフトコーラル、マクロ生物が豊富な場所が多く、運が良ければニタリの捕食シーンにも出会えることもあります。アクセスは良くないものの、その価値は十分にあるスポットです。
アニラオ

Q:アニラオはどんな海の生き物に出会えますか?

A:ウミウシ、カエルアンコウ、ピグミーシーホースなどのレアなマクロ生物が豊富で、水中写真家に人気です。
マニラから車で約3時間のバタンガス州に位置するアニラオは、数あるフィリピンのダイビングエリアの中で最も古くから開拓されてきた場所です。アニラオの最大の魅力は、手つかずの海の中でまるで万華鏡のような海の生き物たちを見ることができる点です。特に水中マクロ撮影のベストスポットとして知られ、被写体の近さなどからフォト派ダイバーたちの楽園となっています。
アニラオの海域には、50以上のダイビングスポットがあり、どこもフィリピンの中でも屈指のマクロポイントとして知られています。バリエーション豊かな水中には、コレでもかというほどの魚影、元気なソフトコーラル、栄養豊な潮を受けてすくすくと育ったエダサンゴの群生が堪能できます。
特に、ウミウシ、カエルアンコウ、ピグミーシーホース、ハナタツ、ゴーストパイプフィッシュなどのレアな生物が豊富で、次に何が出るか分からない宝探しのような砂地エリアの虜になるダイバーも多く、何度潜っても飽きない環境が揃っています。マニラからのアクセスが良いため、週末だけの短期ダイビングトリップにも最適です。
ダイビングスキルレベル別おすすめスポット
ドンソール

Q:ドンソールでジンベイザメに会えるベストシーズンは?

A:11月〜6月がシーズンで、特に2月〜5月のハイシーズンには1日に12~15匹のジンベイザメに出会えることも。
ルソン島の南端に位置するドンソールは、世界最大の魚「ジンベイザメ」と高確率で出会えることで有名なスポットです。ドンソール周辺は昔からジンベイザメの通り道として知られており、体長はおよそ4~12メートルにも達します。ジンベイザメと一緒に泳ぐ「ジンベイスイム」が人気で、11月〜6月の期間に見ることができ、特に2月〜5月がハイシーズンとなります。運が良ければ1日に12~15匹ものジンベイザメを見られることもあります。
ジンベイザメの保護と遭遇率を上げるため、ジンベイスイムはスキューバダイビングではなく、スキンダイビング(シュノーケリング)で行うのが一般的です。潜降や水中滞在のスキルがあると、より近くでジンベイザメを観察することができます。ドンソールでのジンベイザメとの出会いは、その大きさと優雅な泳ぎに圧倒される、一生の思い出になる体験です。
ドンソールは、ジンベイザメ以外にも美しいサンゴ礁や多様な海洋生物が生息しており、通常のダイビングも楽しめます。また、周辺には温泉や滝など、自然の魅力も豊富です。ジンベイザメとの遭遇を主目的に訪れる価値のあるスポットと言えるでしょう。
フィリピンダイビングのベストシーズン
月別のダイビング適正度(10点満点)
フィリピンのダイビングは、その多様性と豊かな海洋生物で世界中のダイバーを魅了しています。今回ご紹介した5つのスポットは、それぞれに異なる魅力を持ち、初心者から上級者まで、あらゆるレベルのダイバーが楽しめる場所です。マクロ生物を観察したい方はアニラオやボホール島、大物と出会いたい方はマラパスクアやドンソール、そして美しいサンゴと魚群を楽しみたい方はモアルボアルがおすすめです。
フィリピンでのダイビングのベストシーズンは、乾季の12月〜5月です。この時期は海況が安定し、透明度も高くなります。特に3月〜5月は水温も高く、最も快適にダイビングを楽しめる時期と言えるでしょう。ただし、正月やGW、お盆などの長期休暇期間は混雑するため、できれば避けた方が良いでしょう。
また、フィリピンへのアクセスは比較的容易で、日本からは直行便で約4.5時間です。マニラやセブを拠点に、各ダイビングスポットへ移動するのが一般的です。ダイビングショップも日本人経営や日本語対応のところが多く、言葉の心配なく安心して潜ることができます。
フィリピンの海は、その美しさと多様性で何度訪れても新しい発見があります。ぜひ、自分の興味や経験レベルに合わせたスポットを選び、フィリピンの海の魅力を存分に味わってください。きっと忘れられない思い出になることでしょう。
フィリピンダイビングの基本情報
フィリピンには10回以上も行きました。一般の方におすすめなのはアニラオです。ダイビングもですが、マカティで遊ぶのも面白かったな~
コメント