新築マンションの「窓ガラス」の種類と特徴 

マンションの基礎知識

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新築分譲マンションを購入する際、窓ガラスの種類は見落とされがちですが、住環境の快適性や省エネ性能に大きく影響する重要な要素です。

適切な窓ガラスを選ぶことで、断熱性・遮熱性・防音性・防犯性など様々な面で生活の質を向上させることができます。本記事では、窓ガラスの種類とその特性、選び方のポイントから価格相場、メンテナンス方法まで詳しく解説します。

窓ガラスは単なる透明な板ではなく、住まいの機能性を左右する重要な建材です。特に新築分譲マンションでは、標準仕様として採用されている窓ガラスの種類を理解することが大切です。この記事を参考に、あなたのライフスタイルに合った最適な新築マンションスを選びましょう。

 

新築分譲マンションの窓ガラスは、一般的にこんな感じではないでしょうか。

シングルガラス

⇓⇓⇓

時代遅れ

複層ガラス(ペアガラス)

⇓⇓⇓

最低限

複層ガラス+Low-Eガラス(ペアガラス)

⇓⇓⇓

一般的

複層ガラス+Low-Eガラス(ペアガラス)+アルゴンガス入り

⇓⇓⇓

少しいいヤツ

※広島ではこんな感じではないでしょうか。他所の事は知らん。

 

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窓ガラスの種類と性能【新築マンション】

窓ガラスは、その構造や加工方法によって様々な種類があり、それぞれ異なる性能を持っています。新築分譲マンションを選ぶ際には、標準装備されている窓ガラスの種類を確認し、必要に応じてオプションでのグレードアップを検討することが重要です。以下の表では、主な窓ガラスの種類とその性能を比較しています。

ガラスの種類 断熱性 遮熱性 遮視性 防音性 防犯性 耐久性
フロートガラス なし なし なし なし なし 低い
型板ガラス なし なし あり なし なし 低い
フロストガラス なし なし あり(濡れると透明) なし なし 低い
網入りガラス なし なし 選択可 なし なし 防火性・飛散防止性あり
強化ガラス なし なし なし なし なし 高い
エッチングガラス なし なし あり なし なし 低い
熱反射ガラス なし あり あり なし なし 低い
熱線吸収板ガラス なし あり なし なし なし 低い
複層ガラス やや高い やや高い なし なし やや高い 低い
Low-Eガラス 高い 高い なし なし なし 低い
防犯ガラス なし なし なし なし 高い 高い
防音ガラス なし なし なし 高い 高い 飛散防止性あり

この表からわかるように、ガラスの種類によって性能は大きく異なります。例えば、断熱性と遮熱性を重視するならLow-Eガラスが、防犯性を重視するなら防犯ガラスが適しています。新築分譲マンションでは、近年は複層ガラスが標準仕様として採用されることが増えていますが、立地条件や階数、方角によっては、より高性能なガラスへのグレードアップを検討する価値があるでしょう。

図1: 主要窓ガラスの断熱性能比較(熱貫流率W/㎡・K)

 

窓ガラスの種類の特徴

各窓ガラスの特徴をより詳しく理解することで、自分のライフスタイルや住環境に最適な選択ができます。ここでは、主要な窓ガラスの特性について詳細に解説します。

フロートガラス(透明ガラス)

  • 最も一般的な透明なガラス
  • 採光性と透明性に優れている
  • 在庫が多いため交換が容易
  • 断熱性や防音性はほとんどない
  • 一枚板のため割れやすく、破片が鋭利

型板ガラス(凸凹ガラス)

  • 表面のデコボコが光を拡散
  • 外からの視線を遮ることができる
  • 採光性に優れていて明るい
  • 様々な模様があり装飾性も高い
  • 浴室や洗面所などのプライバシーが必要な場所に適している

フロストガラス(すりガラス)

  • 表面処理により乳白色で半透明
  • 外からの視線を遮ることができる
  • 汚れがつきにくい特性がある
  • 水に濡れると透明になる性質がある
  • トイレや浴室などに多く使用される

網入りガラス(ワイヤーガラス)

  • ガラスの中にワイヤーが入っている
  • 割れたときに破片が飛散しにくい
  • 火の粉が侵入しにくく延焼を防止できる
  • 一部の建物に設置が義務付けられている
  • 熱割れしやすい欠点がある

複層ガラス

  • 2枚のガラスの間に中空層をもたせたガラス
  • 断熱性と遮熱性に優れている
  • 結露しにくい特性がある
  • 3枚構成のトリプルガラスもある
  • 中空層が真空の場合は真空ガラスと呼ばれる
  • 新築分譲マンションでは標準採用が増えている

Low-Eガラス

  • 複層ガラスの一種で特殊な金属膜でコーティング
  • 複層ガラスより断熱性と遮熱性に優れている
  • 複層ガラスより結露しにくい
  • 夏は熱を反射し、冬は室内の熱を逃がさない
  • 省エネ効果が高く、光熱費削減に貢献
  • 高級マンションでは標準採用も増加中

防犯ガラス

  • 複数のガラスの間に防犯用特殊フィルムを挟んでいる
  • 耐貫性(たいかんせい)が高く侵入に5分以上耐える
  • 割れても破片が飛散しにくい
  • 防犯認定製品は性能によってCP認定等級がある
  • 1階や侵入されやすい場所に特に有効

防音ガラス

  • 複数のガラスの間に防音用特殊フィルムを挟んでいる
  • 一般的な生活音なら十分な防音効果を期待できる
  • 厚さの異なるガラスを組み合わせることで共振を防止
  • 幹線道路や線路沿い、飛行場近くの物件に有効
  • 防犯性能も兼ね備えていることが多い

窓ガラスの種類によっては、既存のサッシに取り付けられないことがあります。特に複層ガラスやLow-Eガラスなどの厚みのあるガラスは、従来のサッシでは対応できないケースがあります。そのような場合は、サッシごと交換したり、アタッチメントを使用したりする必要があるため、あらかじめ確認しておくことが重要です。

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窓全体の性能を左右するサッシの種類

窓の性能は、ガラスだけでなくサッシの種類によっても大きく左右されます。高性能なガラスを選んでも、サッシの性能が低ければ、窓全体としての断熱性や気密性は低下してしまいます。ここでは、主なサッシの種類とその特徴について解説します。

アルミサッシ

  • 軽量で強度や耐久性・耐候性に優れている
  • サビにくく長持ちする
  • 熱伝導率が高く、断熱性が低い
  • 結露が発生しやすい
  • 価格が安く、最も普及している

アルミ樹脂複合サッシ

  • アルミサッシと樹脂サッシの利点を取り入れている
  • 室内側が樹脂、室外側がアルミの構造
  • 断熱性とデザイン性を両立できる
  • コストパフォーマンスに優れている
  • 新築分譲マンションでも採用が増えている

樹脂サッシ

  • 断熱性と気密性に優れている
  • 結露しにくい特性がある
  • デザイン性が高くカラーバリエーションが豊富
  • アルミサッシより重く、開閉時の操作性がやや劣る
  • 高級マンションや寒冷地の物件で採用が増加

木製サッシ

  • 断熱性がとても高く調湿性にも優れている
  • 結露しにくい特性がある
  • 木の質感が感じられる高級感
  • 劣化しやすく定期的な再塗装やメンテナンスが必要
  • 高価格帯のため、一般的なマンションでは稀

 

サッシの種類 特徴
アルミサッシ
  • 軽量で強度や耐久性・耐候性に優れている
  • サビにくく長持ちする
  • 熱伝導率が高く、断熱性が低い
  • 結露が発生しやすい
  • 価格が安く、最も普及している
アルミ樹脂複合サッシ
  • アルミサッシと樹脂サッシの利点を取り入れている
  • 室内側が樹脂、室外側がアルミの構造
  • 断熱性とデザイン性を両立できる
  • コストパフォーマンスに優れている
  • 新築分譲マンションでも採用が増えている
樹脂サッシ
  • 断熱性と気密性に優れている
  • 結露しにくい特性がある
  • デザイン性が高くカラーバリエーションが豊富
  • アルミサッシより重く、開閉時の操作性がやや劣る
  • 高級マンションや寒冷地の物件で採用が増加
木製サッシ
  • 断熱性がとても高く調湿性にも優れている
  • 結露しにくい特性がある
  • 木の質感が感じられる高級感
  • 劣化しやすく定期的な再塗装やメンテナンスが必要
  • 高価格帯のため、一般的なマンションでは稀

一般的に、アルミサッシが最も安価で、アルミ樹脂複合サッシ、樹脂サッシ、木製サッシの順に価格が高くなります。価格が高いサッシほど断熱性能が高くなる傾向があるため、予算と求める性能のバランスを考慮して選択することが重要です。新築分譲マンションでは、標準仕様としてアルミサッシが採用されていることが多いですが、近年は断熱性能を高めるためにアルミ樹脂複合サッシを採用する物件も増えています。

図2: サッシ素材別の断熱性能比較(熱貫流率W/㎡・K)

 

【目的別】最適な窓ガラスの選び方

窓ガラスを選ぶ際には、自分が最も重視する性能を明確にすることが大切です。ここでは、目的別に最適な窓ガラスの選び方を解説します。

断熱性能で選ぶ窓ガラス

断熱性能を重視する場合、「複層ガラス」や「Low-Eガラス」が最適です。これらのガラスは、外気温の影響を受けにくくするため、冷暖房の効率を高め、エネルギー消費を抑えることができます。特にLow-Eガラスは、特殊な金属膜コーティングにより、夏は太陽熱を反射し、冬は室内の熱を逃がさないという優れた性能を発揮します。

断熱性能を最大限に高めるためには、ガラスだけでなくサッシも重要です。樹脂サッシや木製サッシ、あるいはアルミ樹脂複合サッシと組み合わせることで、窓全体としての断熱効果を高めることができます。特に寒冷地や、夏の暑さが厳しい地域では、この組み合わせが効果的です。

また、最新の技術では、ガラス間の空気層に特殊ガス(アルゴンガスなど)を封入したり、真空層を設けたりすることで、さらに断熱性能を高めた製品も登場しています。新築分譲マンションのオプションとして提供されていることもあるため、検討する価値があるでしょう。

防犯性能重視の窓ガラス

防犯性能を重視する場合は、「防犯ガラス」や「防災安全合わせ複層ガラス」が最適です。これらのガラスは、複数のガラスの間に特殊なフィルムを挟んだ構造になっており、外部からの衝撃に強く、破壊されにくいという特徴があります。

防犯ガラスには、その性能によってCP(Crime
Prevention)認定等級が設けられています。CP認定品は、一定の防犯性能を有することが公的に認められたガラスです。特に1階や侵入されやすい場所の窓には、CP認定の防犯ガラスを選ぶことをおすすめします。

また、防犯ガラスは割れても破片が飛散しにくいため、地震や台風などの自然災害時の安全性も高まります。子どもやペットがいる家庭では、安全面からも検討する価値があるでしょう。

遮音性能による窓ガラス

遮音性能を高めたい場合は、「防音ガラス」が最適です。防音ガラスは、複数のガラスの間に特殊な防音フィルムを挟んだ構造になっており、外部からの騒音や室内からの音漏れを軽減する効果があります。

特に幹線道路や線路沿い、飛行場近くなど、騒音が気になる立地の物件では、防音ガラスの導入を検討する価値があります。また、楽器演奏や防音が必要な在宅ワークなど、室内からの音漏れを防ぎたい場合にも効果的です。

ただし、音の種類や条件によっては、ガラスが共振してしまい、逆に音を増幅してしまうことがあるため注意が必要です。この問題を解決するために、厚さの異なるガラスを組み合わせた「異厚複層ガラス」が開発されています。これにより、共振を防止し、より効果的な防音性能を発揮することができます。

また、防音性能を高めるためには、ガラスだけでなくサッシの気密性も重要です。サッシの隙間から音が漏れてしまうと、いくら高性能な防音ガラスを使用しても効果が半減してしまいます。防音性能を重視する場合は、気密性の高い樹脂サッシとの組み合わせを検討することをおすすめします。

 

窓ガラスの価格

窓ガラスの選択において、性能とともに重要なのが価格です。高性能なガラスほど価格も高くなる傾向がありますが、長期的な視点で見ると、光熱費の削減や快適性の向上などのメリットも考慮する必要があります。ここでは、窓ガラスの種類別価格と、交換にかかる総費用について解説します。

ガラスの種類 90x90cm 90x180cm
フロートガラス 6,000円~ 18,000円~
型板ガラス 9,000円~ 20,000円~
フロストガラス 15,000円~ 20,000円~
網入りガラス 18,000円~ 25,000円~
強化ガラス 20,000円~ 30,000円~
エッチングガラス 100,000円~ 100,000円~
熱反射ガラス 30,000円~ 50,000円~
熱線吸収板ガラス 30,000円~ 50,000円~
複層ガラス 20,000円~ 40,000円~
Low-Eガラス 25,000円~ 40,000円~
防犯ガラス 35,000円~ 55,000円~
防音ガラス 40,000円~ 70,000円~

※価格はあくまで目安であり、厚みや施工業者によって異なります。

上記の価格はあくまで目安であり、メーカーや仕様、地域によって異なる場合があります。また、新築分譲マンションの場合、標準仕様からのグレードアップ費用として提示されることが多く、上記の価格とは異なる場合があります。

窓ガラス交換にかかる総費用の内訳

既存の窓ガラスを交換する場合、ガラス代だけでなく、以下のような費用が発生します。

  • 窓ガラス代
  • 古いガラスの撤去・処理費用
  • 作業代・施工代
  • 材料費(シーリング材など)
  • 出張代金

窓ガラス代を除いた作業費用の相場は「10,000円~30,000円」が目安です。ただし、サッシごと交換する場合や、複数の窓を同時に交換する場合は、費用が変動します。窓ガラスの料金と作業費用をあわせた総費用は業者によって異なるので、複数の業者から見積もりをとって比較することをおすすめします。

著者コメント

窓ガラスの交換費用は業者によって異なります。複数の業者から見積もりをとって、料金や内訳を比較しましょう。また、窓ガラスが割れてしまった場合は、修理費用として保険が適用される可能性があります。加入している保険と適用範囲をチェックしてみましょう。

さらに断熱窓への改修など、「補助金」を支給しているケースもあります。国や自治体によるZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)関連の補助金や、省エネリフォーム補助金などが該当します。受けられる補助金の有無や、受給要件を調べてみるのもおすすめです。

 

窓ガラスのメンテナンス

窓ガラスを長持ちさせ、その性能を維持するためには、適切なメンテナンスが欠かせません。ここでは、窓ガラスの耐用年数や日常のお手入れ方法、結露対策について解説します。

ガラスの種類 耐久年数の目安
フロートガラス 20~30年
型板ガラス 20~30年
フロストガラス 20~30年
網入りガラス 20~30年
強化ガラス 30年
複層ガラス 10~20年
Low-Eガラス 10年
防犯ガラス 10〜30年
防音ガラス 10〜30年

上記の耐久年数はあくまで目安であり、設置環境や使用状況、メンテナンス状態によって大きく変わります。特に複層ガラスやLow-Eガラスは、中空層の気密性が低下すると断熱性能が落ちるため、他のガラスよりも耐久年数が短い傾向があります。ひび割れや曇り、結露の発生頻度が高まるなど、見た目や性能に劣化が見られた場合は、交換を検討するタイミングです。

定期的なメンテナンス方法

窓ガラスには、埃や雨水、排気ガスなど、さまざまな汚れが付着します。1〜2ヵ月に1回程度の頻度で掃除することで、キレイな状態を保ち、劣化を防ぐことができます。

  1. 雑巾を水で濡らして固く絞る(洗剤を使用する場合は中性洗剤を薄めたものを使用)
  2. 上の角から隙間を空けずコの字型に拭く(汚れを下に落としながら拭く)
  3. 乾いた布やペーパータオルで、くるくると円を描くように乾拭きする
  4. サッシの溝や窓枠も忘れずに掃除する

窓ガラスを掃除する際は、網戸やサッシもあわせて掃除することをおすすめします。特に網戸やサッシの溝にたまった汚れは、雨水と一緒に窓ガラスを汚す原因になるため、先に掃除しておくとガラスを長くきれいに保つことができます。

結露対策と予防方法

窓ガラスの結露は、室内の湿気が冷たいガラス面に触れることで発生します。結露を放置すると、カビの発生や壁・床の腐食の原因となるため、以下のような対策と予防が必要です。

  • 結露が発生したらこまめに拭き取る
  • 定期的に換気して室内の湿度を下げる
  • 加湿器は窓の近くに置かない
  • 除湿機で湿度をコントロールする(理想的な室内湿度は40~60%)
  • 部屋干しは避けるか、除湿機を併用する
  • 暖房器具の設定温度は急激な温度変化を避け、20度前後にする
  • サーキュレーターで窓周辺の空気を循環させる
  • 結露防止シート・結露吸水テープ・結露防止スプレーなどの専用グッズを活用する

根本的な結露対策としては、断熱性の高い複層ガラスやLow-Eガラス、樹脂サッシへの交換が効果的です。特に寒冷地や湿度の高い地域では、窓のグレードアップを検討する価値があるでしょう。

著者コメント

大きな汚れが付着した状態で窓ガラスを拭くと、擦り傷の原因になることがあります。まずは大きな汚れを優しく除去し、カーテンレールや網戸のホコリを落としてから拭き掃除をするのがおすすめです。

市販のガラスクリーナーを使用する場合は、使用量に注意しましょう。クリーナーが残ると窓ガラスが傷む原因になるため、適量を守り、水拭きと乾拭きでしっかりと除去することが大切です。

また、窓ガラスの一部だけに熱が当たると「熱割れ」が発生することがあります。エアコンの風や室外機の風を直接当てない、カーテンは全開または全閉にする、窓際に熱を発する家電を置かないなどの対策を行うことで、熱割れを防止できます。

 

窓ガラスの価値

窓ガラスは単なる建材ではなく、住宅の資産価値や生活の質に大きく影響する重要な要素です。ここでは、窓ガラスが住宅にもたらす価値について考えてみましょう。

窓ガラスの性能が住宅の資産価値に与える影響

高性能な窓ガラスへの交換は、住宅の資産価値を高める可能性があります。特に省エネ性能や断熱性能の高い窓ガラスは、住宅の省エネ性能全体を向上させ、将来的な売却や賃貸時に優位性をもたらすことがあります。

近年、住宅の省エネ性能を示す「BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)」や「住宅性能表示制度」などの評価制度が普及しており、これらの評価において窓の断熱性能は重要な要素となっています。高性能な窓ガラスを採用することで、これらの評価が向上し、住宅の付加価値を高めることができます。

また、2025年には新築住宅の省エネ基準適合が義務化されるなど、住宅の省エネ性能に対する社会的要請は高まっています。将来的な規制強化や環境意識の高まりを考慮すると、高性能な窓ガラスへの投資は長期的な資産価値の維持・向上につながる可能性があります。

高機能窓ガラスへの交換がもたらすメリット

高機能窓ガラスへの交換は、以下のようなさまざまなメリットをもたらします。

  • 冷暖房効率の向上による光熱費の削減(年間で数万円の節約も可能)
  • 室内温度のムラが減少し、ヒートショックのリスク低減
  • 結露の発生を抑制し、カビやダニの発生を防止
  • 外部騒音の低減による静かな室内環境の実現
  • 紫外線カット効果による家具や床材の色あせ防止
  • 防犯性能の向上による安全・安心な住環境の確保

これらのメリットは、数値化しにくい「住みやすさ」や「快適性」の向上につながり、生活の質を高める重要な要素となります。特に、長時間過ごす住まいの環境改善は、健康面や精神面にもポジティブな影響を与えることが研究で示されています。

将来を見越した窓ガラス選びのポイント

将来を見越した窓ガラス選びでは、以下のポイントを考慮することが重要です。

  • 耐久年数と交換サイクルを把握する(複層ガラスやLow-Eガラスは10~20年程度で性能が低下する可能性がある)
  • ライフステージの変化を考慮する(子育て期には防音性や安全性、高齢期には断熱性や結露対策が重要になる)
  • 地域の気候特性に合わせた選択をする(寒冷地では断熱性、温暖地では遮熱性を重視)
  • 将来的な省エネ規制の強化を見据える(より高性能な窓ガラスが標準になる可能性がある)
  • メンテナンス性や交換のしやすさを考慮する(特殊なガラスは交換時のコストや手間が大きくなる場合がある)

また、新築分譲マンションを購入する際には、標準仕様の窓ガラスとオプションで選択できる窓ガラスの性能差や価格差を比較検討することが重要です。初期コストは高くても、長期的な視点で見ると、高性能な窓ガラスへの投資が経済的にもメリットをもたらす可能性があります。

 

まとめ

窓ガラスの種類は多岐にわたり、それぞれ異なる特性と価格帯を持っています。新築分譲マンションを購入する際には、標準仕様の窓ガラスの性能を確認し、必要に応じてグレードアップを検討することが重要です。

窓ガラス選びで最も大切なのは、自分のライフスタイルや住環境に合った選択をすることです。断熱性、遮熱性、防音性、防犯性など、どの性能を重視するかを明確にし、予算とのバランスを考慮して選択しましょう。

また、窓ガラスだけでなく、サッシの種類も窓全体の性能に大きく影響します。高性能なガラスとサッシの組み合わせによって、より快適で省エネな住環境を実現することができます。

窓ガラスは、一度設置すると簡単に交換することが難しい建材です。新築分譲マンションの購入時に十分に検討し、後悔のない選択をすることが大切です。この記事が、あなたの窓ガラス選びの参考になれば幸いです。

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この記事を書いた人
﨑ちゃん

新築マンションに携わって30年!!
企画から販売、物件マネージャーまで。最近では仲介もやってます。宅建・FP2級・管理士持ってます。趣味が嵩じて大型バイク・潜水士も持ってます。好きなデべは地所さん、野村さん、明和さん、住不さん。

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