本通3丁目再開発事業【プラウドタワー?】
出典:https://www.proud-web.jp/mansion/f116160/
広島市中区の中心部に位置する本通商店街の玄関口で進められている「本通3丁目地区市街地再開発事業」は、広島市内で過去最大規模となる再開発プロジェクトです。高さ約185mの超高層ツインビルを中心とした複合施設の建設により、広島の都市景観を大きく変える計画となっています。本記事では、この大規模再開発事業の概要、背景、施設構成、環境影響評価などについて詳しく解説します。
事業の概要

Q:本通3丁目地区市街地再開発事業とは何ですか?

A:広島市中区の中心部、本通商店街の玄関口で進められている大規模再開発プロジェクトです。高さ約185mの超高層ツインビルを中心とした複合施設の建設により、広島の都市景観を大きく変える広島市内で過去最大規模の再開発事業です。

Q:この再開発事業の基本情報を教えてください。

A:広島県広島市中区本通6番に位置し、敷地面積約11,500㎡、延床面積約169,000㎡の規模です。着工は2028年度、竣工は2032年度の予定で、建築主は本通3丁目地区市街地再開発準備組合、事業協力者は野村不動産株式会社です。
本通3丁目地区市街地再開発事業は、広島県広島市中区本通に位置する約11,500㎡の敷地において計画されている大規模再開発事業です。この事業では、「広島本通商店街」の玄関口となっている鯉城通りに面したエリアを一体的に再開発し、地上41階・高さ約185mの「北棟」と地上53階・高さ約185mの「南棟」、そして地上8階・地下2階の「低層棟」からなる超高層複合施設を建設する計画です。
区域内には現在、「銀泉広島ビル」や「明治安田生命広島本通ビル」、「第2セブンビル」、「広島ダイヤモンドビル」などが建ち並んでいますが、これらの建物の老朽化や今後の人口減少、広島駅前地区の開発などを背景に、地域の活性化を目的とした再開発が進められています。
事業概要
項目 | 内容 |
---|---|
名称 | 本通3丁目地区市街地再開発事業 |
所在地 | 広島県広島市中区本通6番 |
用途 | 商業施設、業務施設、ホテル、住宅、駐車場、駐輪場 等 |
敷地面積 | 約11,500㎡ |
建築面積 | 約10,700㎡ |
延床面積 | 約169,000㎡ |
容積率 | 1,195% |
階数 | 北棟:地上41階 南棟:地上53階 低層棟:地上8階、地下2階 |
高さ | 北棟:約185m 南棟:約185m 低層棟:約21m |
着工 | 2028年度 |
竣工 | 2032年度 |
建築主 | 本通3丁目地区市街地再開発準備組合 |
事業協力者 | 野村不動産株式会社 |
事業コーディネーター | 株式会社ユーデーコンサルタンツ |
計画の背景と目的

Q: なぜこの再開発事業が計画されたのですか?

A:区域内の建物の老朽化や今後の人口減少・少子高齢化社会への対応、広島駅前地区の開発に対応した地域活性化の必要性から計画されました。都心機能・都市空間の魅力向上、多世代・多様な人々が安全・安心に過ごせる空間の創出、来街者の回遊促進を目指し、「ひろしま都心活性化プラン」の実現に貢献します。
本事業は、「ひろしま都心活性化プラン」において都心の西の核と位置付けられた中四国地方最大の業務・商業集積地「紙屋町・八丁堀地区」の中心に位置し、「広島本通商店街」の玄関口にあたる区域を再整備する計画です。
広島での近年の開発動向や、今後の人口減少・少子高齢化社会を見据え、以下の目的を持って計画されています。
- 都心機能・都市空間の更なる魅力向上
- 多世代・多様な人々が安全・安心・快適に過ごせる空間の創出
- 来街者の回遊を促進する交通結節機能の強化
- 活性化プランで示された都心の将来像『誰もが集える、にぎわいと交流の
- 都心(まち)”ひろしま”』の実現
また、本事業では市街地再開発事業の手法を用いて細分化した敷地を一体的に再開発し、既存建築物を解体後、超高層複合建築物に建て替える計画です。計画建築物については、周辺の都市景観に配慮しつつ、「広島本通商店街」の顔として、シンボリックで風格ある都市景観の形成を目指しています。
施設構成と特徴

Q: どのような施設が建設される予定ですか?

A:地上41階・高さ約185mの北棟(商業施設、オフィス、ホテル)、地上53階・高さ約185mの南棟(商業施設、住宅)、地上8階・地下2階・高さ約21mの低層棟(商業施設、駐車場、駐輪場)の3つの建物から構成される複合施設です。

Q:この施設の特徴は何ですか?

A:通りの南北の敷地を接続する上空デッキの設置と屋上広場の配置により、都心における滞留・交流空間を創出します。地上は広電電車、地下はアストラムラインの駅に接続する交通結節点としての機能を持ち、広島本通商店街の玄関口にふさわしいシンボリックな都市景観を形成します。
本事業で建設される施設は、北棟、南棟、低層棟の3つの建物から構成されており、それぞれ異なる機能を持っています。
建物 | 建物階数・高さ | 主な用途 |
---|---|---|
北棟 | 地上41階 高さ約185m |
1階~3階:商業施設 中層部分:オフィス 高層部分:ホテル |
南棟 | 地上53階 高さ約185m |
1階~3階:商業施設 中高層部分:住宅 |
低層棟 | 地上8階、地下2階 高さ約21m |
地下2階~地下1階:駐輪場 地上1階~8階:駐車場 地上1階~3階:商業施設 |
この施設の特徴として、市道中1区200号線(本通り)の南北の敷地を接続する上空デッキの設置や屋上広場なども配置され、都心におけるゆとりある滞留・交流空間の創出や回遊性の向上を図る計画となっています。また、地上は広電電車、地下はアストラムラインの駅に接続する立地を活かし、交通拠点機能の強化も目指しています。
環境影響評価と配慮事項

Q:環境影響評価ではどのような項目が調査されていますか?

A:大気質、騒音・振動、土壌汚染、日照阻害、電波障害、風害、景観、廃棄物・残土、温室効果ガスなどの項目について総合的に調査・予測・評価が実施されています。これらの調査結果に基づいて環境への影響を最小限に抑える対策が検討されています。

Q:環境に配慮するためにどのような取り組みが計画されていますか?

A:工事中は排出ガス対策型建設機械の使用や防塵対策を実施し、供用後は設備機器の環境負荷低減、屋上広場の緑化、保水性舗装によるヒートアイランド現象の緩和、外壁の高断熱化などを計画しています。歩行者空間の充実による交通拠点機能の強化も環境配慮の一環として位置づけられています。
本事業では、環境影響評価(環境アセスメント)が実施されており、事業による環境への影響について事前に調査、予測及び評価が行われています。環境影響評価の対象となる項目は以下の通りです。
分類 | 評価項目 |
---|---|
大気質 | 二酸化窒素、浮遊粒子状物質、粉じん 等 |
騒音・振動 | 騒音、振動 |
土壌 | 土壌汚染 |
日照・電波 | 日照阻害、電波障害 |
風環境 | 風害 |
景観 | 主要な眺望点及び景観資源並びに主要な眺望景観 |
廃棄物等 | 廃棄物、残土 |
温室効果ガス | 二酸化炭素 |
環境配慮事項としては、以下のような取り組みが計画されています。
- 中心市街地における賑わい創出や周辺地域との回遊性の向上
- 歩行者空間の充実等の交通拠点機能の強化
- 本通商店街の玄関口にふさわしいシンボリックで風格ある都市景観の形成
- 工事中の環境配慮(排出ガス対策型建設機械の使用、防塵対策など)
- 設備機器の環境負荷低減
- 地上や低層棟の屋上広場における緑化
- 保水性舗装の導入検討によるヒートアイランド現象の緩和
- エネルギー消費量の低減に向けた外壁の高断熱化
事業スケジュールと今後の展望

Q:事業のスケジュールはどうなっていますか?

A:現在は環境影響評価を実施中で、2028年度に工事着工、2032年度に工事竣工、2033年度に供用開始の予定です。工事は既存建築物を順次解体し、解体工事は全体で21ヶ月程度、新築工事は全体で41ヶ月程度を予定しています。
本事業のスケジュールは以下の通り計画されています。工事は2028年度から開始され、2032年度に竣工、2033年度に供用開始される予定です。
工事は既存建築物を順次解体し、着手可能なところから開始する計画です。解体工事は全体で21ヶ月程度、新築工事は全体で41ヶ月程度を予定しています。
本事業は、広島市内で過去最大規模となる再開発プロジェクトであり、完成後は広島市の新たなランドマークとなることが期待されています。高さ185mのツインタワーは広島市の都市景観を大きく変え、商業施設、オフィス、ホテル、住宅などの複合的な機能を持つ施設として、地域の活性化に大きく貢献することが見込まれています。
また、本通商店街と一体となった商業空間の創出や、上空デッキの設置による回遊性の向上、屋上広場の整備による滞留・交流空間の創出など、都市機能の強化にも寄与する計画となっています。
環境影響を受ける範囲

Q:環境影響を受ける範囲はどの程度ですか?

A:計画建築物を中心とした半径800mの範囲が環境影響を受ける地域とされています。中区の胡町、大手町、銀山町、紙屋町など多くの地域が含まれ、大気質、騒音、振動、日照阻害、電波障害、風害、景観などの環境影響について調査・予測・評価が行われ、必要な環境保全措置が講じられる計画です。
本事業の実施により環境影響を受ける範囲と認められる地域は、計画建築物を中心とした半径800mの範囲とされています。この範囲には、中区の胡町、大手町、銀山町、紙屋町、国泰寺町、小町、堺町、新天地、田中町、立町、鉄砲町、土橋町、中島町、中町、流川町、猫屋町、幟町、八丁堀、袋町、富士見町、堀川町、本川町、本通、三川町、基町、薬研堀などが含まれています。
これらの地域に対して、大気質、騒音、振動、日照阻害、電波障害、風害、景観などの環境影響について調査・予測・評価が行われ、必要な環境保全措置が講じられる計画となっています。
出典・参考資料
※広島市 手続き実施中の事業: 本通3丁目地区市街地再開発事業
※本通3丁目地区市街地再開発準備組合/野村不動産株式会社 広島市のランドマークとなる大規模複合再開発事業『本通3丁目地区市街地再開発準備組合』設立
※「本通3丁目地区市街地再開発事業 環境影響評価実施計画書(要約書)令和5年3月
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