今回は少し真面目に、広島のマンション市場の動向2025年を考えてみました。
【2025年】広島市のマンション市場はどうなるのか?
広島市は中国・四国地方最大の都市として、その経済・文化の中心地として発展してきました。近年、広島駅周辺の再開発をはじめ、都市インフラの整備、観光客の増加など、様々な要因が複合的に作用し、マンション市場も活況を呈しています。しかし、2025年以降の市場動向については、様々な予測が飛び交い、不確実性も増しています。
本稿では、2025年の広島市マンション市場を占うために、以下の7つの項目に焦点を当て、詳細な分析と予測を行います。
1. 再開発がもたらす影響:広島駅周辺の変貌とマンション市場
広島市の玄関口である広島駅周辺では、大規模な再開発プロジェクトが進行中です。2025年春には、新駅ビル「minamoa(ミナモア)」が開業予定であり、ホテル、ショッピングセンター、路面電車の乗り入れなど、利便性と集客力を高める要素が満載です。
再開発は、駅周辺の活性化に大きく寄与し、マンションの需要を高める要因となります。特に、駅直結のタワーマンションは、利便性や眺望の良さから人気が高く、価格上昇が期待されます。
しかし、再開発による影響は、駅周辺だけに留まりません。市内全域に波及し、マンション市場全体を活性化させる可能性があります。例えば、再開発によって交通アクセスが向上することで、これまで郊外に住んでいた層が都心回帰する動きも考えられます。
2. 人口動向と住宅需要:都市圏構想の行方
広島市は、人口約120万人を擁する中四国地方最大の都市ですが、人口減少という課題を抱えています。特に、若年層の転出超過が深刻であり、今後の人口動向がマンション市場に大きな影響を与える可能性があります。
しかし、広島市を中心とした周辺市町は、「200万人広島都市圏構想」を掲げ、人口減少対策に取り組んでいます。都市圏の発展と活性化によって、人口流出を食い止め、定住人口を増やすことができれば、マンション需要の維持・向上に繋がるでしょう。
また、高齢者の都心回帰も、マンション需要を支える要因の一つです。郊外の団地から中心部のマンションに住み替える高齢者が増加することで、中心部のマンション市場が活性化する可能性があります。
3. 新築マンションの供給状況と価格動向:活況の背景と今後の予測
近年、広島市の新築マンション市場は活況を呈しており、供給戸数、価格ともに上昇傾向にあります。背景には、超低金利の継続、共働き世帯の増加、高齢者の都心回帰、防災意識の変化など、様々な要因があります。
特に、共働き世帯は、通勤の利便性や生活至便性を重視する傾向が強く、駅近のマンション需要を支えています。また、高齢者の都心回帰は、中心部のマンション供給数を増やし、市場を活性化させる要因となっています。
しかし、今後の価格動向については、注意が必要です。地価や建築コストの上昇を背景に、マンション価格は高止まりしており、今後も上昇が続けば、需要を支えてきたパワーカップルやシニア世帯にも手が届きにくくなる可能性があります。多くの専門家は、現在の価格が高止まりであり、経済状況や市況によっては若干減少する可能性があると予測しています。
4. 中古マンション市場の動向:築年数と価値の関係
広島市の中古マンション市場も、新築市場と同様に活況を呈しています。しかし、築年数と価値の関係は複雑であり、築年数が経つほど価値が下がるという単純なものではありません。
一般的に、築10年以内のマンションは、新築時の価格に近い価格で取引されることが多いですが、築11年以上になると、徐々に価格が下落していきます。しかし、立地条件や管理状況によっては、築30年を超えても高い価値を維持しているマンションも存在します。
近年、リノベーション需要が高まっており、古いマンションを購入してリノベーションするケースが増えています。リノベーションによって、マンションの価値を高めることができるため、中古マンション市場においても、リノベーション物件の動向が注目されています。
5. エリア別の市場動向:人気エリアと注目エリア
広島市のマンション市場は、エリアによって異なる動向を示しています。
中区: 商業施設や公共施設が集積しており、利便性が高く、ファミリー層に人気。
南区: 広島駅に近く、再開発の影響を受けるエリア。
東区: 閑静な住宅街が広がり、落ち着いた住環境を求める層に人気。
安佐南区: 郊外の住宅地であり、ファミリー層向けのマンションが多い。
これらのエリアに加えて、近年注目されているのが、白島・幟町エリアです。都心に近く、再開発によって利便性が向上しており、今後の発展が期待されています。
6. 2025年以降のマンション市場予測:キーワードは「持続可能性」
2025年以降の広島市マンション市場は、様々な要因によって変動する可能性がありますが、キーワードは「持続可能性」になると考えられます。
人口減少が進む中で、いかにして需要を維持・拡大していくかが重要な課題となります。そのためには、持続可能な都市開発や、環境に配慮したマンション建設が不可欠です。また、観光客の増加も、マンション市場に影響を与える可能性があります。平和記念公園周辺など、観光スポットに近いエリアでは、セカンドハウスや投資用マンションの需要が高まる可能性があります。
テクノロジーの進化も、マンション市場に影響を与えるでしょう。IoTやスマートホーム技術を導入したマンションは、利便性や快適性が向上し、資産価値を高める可能性があります。
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